活動内容
CIO賢人倶楽部 第27回本会開催報告
テーマ:IT投資評価
更新: 2016年2月4日
(1)「9月9日公開セミナーの報告」
- 悪天候にもかかわらず102名が参加。
- 参加者の業種は日本の産業構造と比例する形。層としては課長以上が80%。IT部門が多い。
- アンケート結果は、非常に満足度が高い。
- 今後取り上げてほしいテーマとしては、IT人材の育成教育を挙げる方が多かった。
(2)会員ディスカッション
「IT投資環境の変化について」
- この2~3年に、経営ニーズ由来の変化と、情報技術関連由来の変化が生じている。経営面では、従来のデータ管理中心ではなく、フロント(マーケティングやマルチチャネル)側の顧客対応に焦点を向けている。技術面では、クラウド活用、モバイル環境、データ分析、IoT等。
- メーカーや流通業の企業が、データ分析サービス企業等を使わずに、クラウドを自分達で使ってデータ活用に取り組もうという動きがある。
- 金融機関においても、FinTechやネット対応、国際化等へのスピード感ある対応のためには、従来の年1回開発要望案件を集めて採択する手続きでは間に合わないと課題視されている。
- 「分析」が現在の投資のフォーカスとなっている企業がある。そこは品揃えを良くするために、POSデータによるカテゴリーマネジメントをメーカーとともに行うという戦略を持つ。
- ユーザー部門に、サービスレベルを下げればITコストがこれだけ下がる、という話をしている企業もある。対顧客部門を除いて、サービルレベルを適切に下げ、運営費を30%位減らすことを考えている。また、システムの半分をクラウドに変え、ITコストの変動費化を進めている。
- 医薬品業界でもクラウドへのシフトの動きがある。グローバル対応もあり、メリットが大きい。
(3)会員ディスカッション
「IT投資評価について」
- あるメーカーでは、IT開発費を事業部門が持ち、キャップは無い。景気がよくなると開発要望が増えるが、他方でIT運営費はIT部門が持っている。高いサービスレベルを求められ、運営費の増加が負担となっている。リージョンの裁量権が強い文化において、ガバナンスをどれくらい効かせるべきかを悩んでいる。
- 以前に本社がIT予算を持っていた企業で、開発後にシステムがあまり活用されないという問題があった。そこで、事業に関するシステム開発は通常の設備投資と同じく事業部門で負担するように変更した。但し、セキュリティ等の問題があるので、IT部門が審査は行う。但し、インフラ等はコーポレートで持つ。
- 部門をまたがる案件の優先順位付けが難しい。落とした案件の中に、本当は取り組むべき案件がないかを確認する会議も設けている。ITによって、業務をどう変えるのかをユーザー部門に出させている。
- IT予算を事業部門が負担し、情報部門がグリップする形に変更した別の企業では、共通システムについても人数割で部門負担とした。新規案件については、部門長に説明責任を持たせたところ、案件数が極端に減った。
- システム子会社が投資してセキュリティ対策を導入し、それをグループ会社にサービスとして提供しているところがある。
- (IT案件評価手法の事例紹介あり)
(4)メディアから見たトレンド
「ブロックチェーンについて」
- ビットコイン、公開暗号鍵、ブロックチェーンについての解説。