ビックデータの背景
背景の一つはインターネットを行き交う情報の爆発的なボリュームにあります。TwitterやFacebookのようなソーシャル・ネットワーキング・サービス(通称SNS)は、携帯電話やスマートフォンの普及と相俟って世界中の人達の情報発信を促し、情報爆発を加速させています。今日では自動車や工作機械、エレベータなど様々な装置に取り付けられたセンサーが発する情報も急増しています。このような爆発的に膨張するデータの集まりを、概念的に「ビッグデータ」と言っているのです。
もう一つの背景は、情報通信技術の進展によって膨大なデータを処理するためのコストが合理的になったことがあります。大量のデータを活用すれば、何か有用な結果が引き出せるのではないか?という期待がこめられているのです。
ビックデータの実態
ビックデータの定義は曖昧であり、立場や解釈によって様々に扱われています。ビックデータをキーワードにビジネスをしようとするベンダーも多いので、ビックデータという言葉に踊らされないように留意しなければならなりません。2010年頃から言われだしたビックデータは当初の期待は薄れ、実務的なデータ活用へ目が向けられるようになってきています。
当社がやるべきこと
実務的な活動をしてきた企業は決してビックデータなどとは言わず、未活用を含む社内にある大量のデータを整理したり分析したりして業務の改善や事業に活用しようとしています。データが無ければ分析は出来ません。正しいデータでなければ活用が出来ません。そのために必要な事は、会社が管理すべきデータを常に整備しておくことです。データマネジメントを重要な企業活動の一つに位置づけ、担当部署を明確にしてトップダウンで実行することが大切です。地道なデータの蓄積と活用こそ、企業価値を高め競争力を高めます。
2015/1/20
発行 CIO賢人倶楽部